2008年6月25日 (水): 演出・スクリプト便利ツール&テクニック紹介
「これがすっごい役に立った」という方法を
いくつか公開しています。
命令を見やすく、そして簡単に入れていくという方法ですね。
これで、演出・スクリプト作業が少しでも効率的に
進めることができればと思います。
少しでも参考になれば嬉しいです。
目次
1.Charu3で簡単に命令を挿入
1.1 概要
スクリプト入力のサポートツールとして、Charu3があります。
これはいわゆる「カスタマイズできるコピー&ペーストツール」みたいなもので、事前に命令を登録しておくことで、簡単に命令を挿入できるようになります。

↑このように、一覧表示をして選ぶだけで挿入できます。
フルキーボード操作も可能です。
これを使うことによって、かなり効率が上げることができます。
1.2 簡単な導入説明
- Charu3のページからCharu3のS-JIS版をダウンロードします。
- テキストデータプラグインが必要ですので、上記ページにあるテキストデータプラグインをダウンロードします。
- テキストデータプラグイン内のReadmeを参照して、テキストデータプラグインをインストールします。
プラグインのdllファイルは"rw_plugin"フォルダに入れます。"plugin"フォルダではないことに注意しましょう。 - Charu3用ペーストデータを作成します。作り方は後述します。
- Charu3を起動します。すると右下にCharu3のアイコンが表示されます。
- ALT-Xを押すと、Charu3のペースト用データが表示されます。
- 枠内で右クリックをし、「項目処理」→「インポート」を選択。
- ファイルの種類を"Shift-JISテキストデータファイル"を選択します。そして先ほどダウンしたCharu3用キャラペーストデータを開きます。
- 再びALT-Xを押すと、「インポートデータ」という項目がありますので、そこにペースト用データが入っています。
1.3 Charu3用ペーストデータの作り方
以下のようなタグを用いて、テキストファイルとして作ります。
| タグ | 内容 |
| _|CHARUTXT-CMT|_ | 行末までコメント |
| _|CHARUTXT-FLD|フォルダ名|_ | フォルダを定義します。 フォルダ名部分がフォルダになります。 _|CHARUTXT-FED|_までに定義した内容のものを、そのフォルダに含みます。 |
| _|CHARUTXT-FED|_ | フォルダ定義の終了部分。 |
| _|CHARUTXT-DAT|ペーストデータ名|_ | ペースト用データを定義します。 ペーストデータ名が、Charu3に表示する項目名になります。 _|CHARUTXT-DED|_までに定義した内容のものが、ペーストデータになります。 最後に改行を含みたい場合、一行余分に空白行の改行が必要です。 |
| _|CHARUTXT-DED|_ | ペースト用データの定義終了部分。 |
例:「BGM停止:フェードアウト(早め)」という項目名で、[fadeoutbgm time=&f.bgm_fadetime_fast](改行)のペースト用データを作る場合の定義例。
| _|CHARUTXT-DAT|BGM停止:フェードアウト(早め)|_ [fadeoutbgm time=&f.bgm_fadetime_fast] _|CHARUTXT-DED|_ |
基本となる命令の雛形を作っておいて、後ほど一括置換で生成すればすぐにできます。
以下の文字列を正規表現を用いて一括置換すれば、すぐにできます。
- _|CHARUTXT-DAT|
- |_
- _|CHARUTXT-DED|_
細かい正規表現がよく分からない場合でも、まずは正規表現を含まない置換で改行の"\n"を@Aなどと別の文字列にして置換して、後ほど改行のみを正規表現で置換すればすぐにできると思います。
2.秀丸、Apsalyの色分け表示で見やすく表示
2.1 概要
秀丸(シェアウェア)やApsaly(フリーソフト)などのテキストエディタでは、強調表示機能を使って決まった構文に色をつけることができます。
これを用いることで、命令を非常に見やすくスクリプト作業を進めることができます。
例えば、画像系命令は赤色、テキスト系命令は緑色、というように分けることで、直感で分かるスクリプト作業が可能となります。

↑このような感じです。
それぞれのソフトで、強調表示機能を参照してご利用下さい。
強調表現の正規表現記述例を以下に示します。
ここではif文を例に挙げます。
- [](カギ括弧)でくくられた命令の正規表現:
\[if[^\]]+\]
(検索方法の「正規表現」欄にチェックを入れておきます) - @(アットマーク)で始まる、文末までの命令の正規表現
\@if.*$
(検索方法の「正規表現」欄にチェックを入れておきます)
2.2 作成・配布方法
作成した強調表現を保存・配布することで、他のスタッフさんに使ってもらうことも可能です。
ここでは秀丸を用いた、吉里吉里スクリプトの強調表示ファイルの配布と導入の仕方を説明します。
- まずは強調表示をKiriKiri_KAG.highlightというファイル形式で保存します。
色も保存したい場合、「保存する対象」の「カラー」もチェックしておきます。 - これから強調表示を導入するPCにおいて、強調表示ファイルを秀丸のフォルダに保存してksファイルを開きます。
- 「その他」→「ファイルタイプ別の設定」の上部にある「設定のリスト」をクリックして、「新規」で「吉里吉里」という名前のリストを作成します。
- 作成した ら、設定リストの作成ウィンドウを閉じて、ファイルタイプ別の設定ウィンドウに戻ります。
- その後、上部の「.ksの設定」タブを「吉里吉里」に変更します。
- 「その他」→「ファイルタイプ別の設定」→「表示とカラー」→「強調表示」で、「保存/読込」から「読み込み」を実行し、保存したKiriKiri_KAG.hilightを選択し、「読み込む対象」を全てオンにします。そしてOKを押します。
- そして、「表示とカラー」→「強調表示」で、「強調表現」にチェックをいれれば色分けされて表示されます。
初期状態では色が変になる可能性もあります。
その場合は、「その他」→「ファイルタイプ別の設定」→「表示とカラー」の強調表示1~8などで色を分かりやすいように個別に設定します。
3.ボイスファイルなどの連番生成を含んだ自動置換(秀丸のみ)
3.1 概要
ボイス命令は、次のようになっているとしましょう。
| [pv char="登録キャラ名" voice="ボイスファイル名"] |
- 登録キャラ名:登録しているキャラ名です。このキャラ名を元に、設定でのキャラ音量を調整が反映されます。
- 例:shisui,yue,syao......など。
- ボイスファイル名:再生するボイスのファイル名です。拡張子は不要。
ボイスファイル名は、例えば"shisui_yue_a01_001.ogg, shisui_yue_a01_002.ogg
..."のように、連番になっています。
スクリプト作業において、それぞれのセリフにこれらの命令を入れていく場合、膨大なセリフ数があると手作業ではとんでもない時間がかかってしまいます。
そこでこれらの連番を含んだ文字列を一括置換することで、自動的に命令を挿入しようというのが目的です。
なお、本項目では秀丸エディタを使っていますので、他のエディタでは実現できませんのでご注意下さい。
3.2 命令の一括置換
ボイス命令をDevasなどの一括置換ソフトで一括挿入します。
- キャラクター名+カギ括弧"「"で検索します。
- 検索文字列:"止水「"
- 登録キャラ名を追加した命令を先頭に追加した文字列で置換します。(ボイスファイル名は、ここで記入しておく必要はありません)
- 置換文字列:"[pv char="shisui" voice=""]止水「"
- 各キャラクターに対して、上記変換作業を繰り返します。
台本を元に、抜け部分を手作業で追加してゆきます。
- ??「~~~」や、少女「~~~」など、上記検索で当てはまらないものがあります。それを手作業で命令を追加します。
3.3 ボイスファイル名追加
各ファイルごとに、ボイスファイル名を追加してゆきます。
ここでは連番自動生成を自動化するために、秀丸マクロを使った手順を説明します。
- まず、秀丸マクロの「れんこん」をダウンロードし、秀丸にマクロ登録し、使えるようにします。
設定マクロ、実行マクロ共に高頻度で使用しますので、マクロの早い番号に登録しておくといいでしょう。
ここでは、1番目のマクロに実行マクロ、2番目のマクロに設定マクロを登録した物として説明します。
| 「れんこん」設定方法 ・「れんこん」をダウンロードしたファイルを解凍します。 ・田楽.dllをダウンロードし、秀丸エディタと同じフォルダに解凍したファイルを置きます。 ・秀丸を起動し、「マクロ」→「マクロ登録」を実行し、ファイル名の右側にある「...」を押し、それぞれマクロのファイルを選択します。 (RenCon_R.macを1番目のマクロに、RenCon_S.macを2番目のマクロに登録します。タイトルも適当に「RenCon実行」「RenCon設定」などとしておきます) ![]() ・CTRL-1で連番を実行するショートカット、CTRL-2で設定が表示されます。 |
これで事前準備が完了です。
以下は1キャラの1日分を生成する方法です。これをキャラと日付分繰り返すことになります。
ボイスファイルの数が少ない(1日分に5個以下ぐらい)場合、手入力の方が効率的です。
- まず、エクスプローラなどでキャラのボイスファイルを確認して、そのキャラのその日付のボイスファイルが何個あるのか確認します。(ボイスファイルは連番になっているので、すぐに分かります)
- 例:例:"yue_a01"というファイル名で、キャラは"shisui"を挿入してゆく場合。

↑これより、yue_a01には59個のボイスファイルがあることが分かります。
- 例:例:"yue_a01"というファイル名で、キャラは"shisui"を挿入してゆく場合。
- 各ファイルを開き、ボイスファイルの3桁連番以外の部分を一括置換で挿入します。
- 検索文字列:[pv char="shisui" voice=""]
- 置換文字列:[pv char="shisui" voice="shisui_yue_a01_"]
- 秀丸では置換したとき、何個のファイルを置換したか表示されます。

その置換したファイル数(命令が追加されているファイル数)と、先ほど確認したボイスファイル数が一致していることを確認します。
もし数が違っていた場合、後述の「チェック・部分」内容を参照して下さい。(数の違いは結構高頻度で起こります)
- 「れんこん」の設定を起動します。(マクロ登録している場合、CTRL-2を押します)
そして以下のように設定します。
開始番号:1
増減値:1
桁そろえ:3桁
桁うめ文字:"0"
文字列検索:する
検索文字列:ボイスファイルの3桁連番以外の部分- 検索文字列は、ここでは"shisui_yue_a01_"になります。(最後のアンダーバー"_"を忘れないようにしましょう)

- 設定の保存(sボタンを押すことでもOK)をして、終了します。
- 検索文字列は、ここでは"shisui_yue_a01_"になります。(最後のアンダーバー"_"を忘れないようにしましょう)
- カーソルをファイルの先頭に持って行き、「れんこん」実行マクロを実行します。(CTRL-1を押す)
順次連番が自動で挿入されてゆきますので、最後まで置換します。
これで完了。
3.4 チェック・部分修正
セリフとボイスが正常に割り当てられているかチェックします。
また、置換したファイル数(命令が追加されているファイル数)と、ボイスファイル数が一致していない場合、以下のような処理を行います。
- ボイスファイル数の方が多い場合(置換した総数が、ボイスファイルより少ない場合)
- リテイク分も重複して書き出しているミスの場合:
リテイク分も、ボイスファイルとして重複して書き出されている場合があります。
この場合、適当なところまで連番を挿入してみて、実際にボイスファイルと聞き比べてみると、範囲が次第に絞り込めてゆけます。
連番の再開方法は、以下の「途中から挿入する場合の方法と注意事項」を参照して下さい。
(備考)ボイスファイルが少ない場合、ボイスファイルの頭の部分を逐次再生していって、同じセリフがないかチェックします。これによって、重複して存在するリテイクファイルをすぐに発見することもできます。 - 連番飛びミス
連番が途中で飛んでいる場合がありますので、確認しましょう。
- リテイク分も重複して書き出しているミスの場合:
- セリフ箇所の方が多い場合(置換した総数の方が多い場合)
- ボイスが書き出されていない場合:
- ボイスが直前のセリフと一緒になって、1つのファイルになってしまっている場合:
- ボイスが抜けている場合:
これらについては、担当者にボイスファイル名、問題内容を指摘し、ボイスファイル修正依頼をして下さい。
3.5 途中から挿入する場合の方法と注意事項
- 修正などをして、途中から連番を挿入する場合、以下のように行います。
- 「れんこん」設定(CTRL-2)を起動し、「開始番号」を開始する文字列に変更します。
- (備考)「れんこん」は、設定の保存をしない限りとカウントがクリアされません。逆に言うと、設定の保存をするとカウントがクリアされます。
- カーソルを連番挿入する文字列の直前に持ってきて、連番挿入してゆきます。


